インターネットで収集したモチーフを虚像として彫刻化するPixCellシリーズのひとつ、「PRISM(プリズム)」。光の方向を二つに分けるプリズムシートの表面に、異なった角度から見えるはずのモチーフのイメージがくりかえし立ち現れては消え、透明な箱の中に存在するはずのオブジェが虚像として漂う。触れることのできない、しかし確かに目の前にある現実。私たちが「見て」「触って」「感じて」いると信じているものは、いったい何だろうか。
*PixCell(ピクセル)=Pixel(画素)+Cell(細胞、粒、器)という意味の造語。
PixCell[Zebra] 2003
Photo: Seiji Toyonaga
PixCell[Iguana] 2002
Photo: Seiji Toyonaga