東京都現代美術館 開館30周年
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1995年に開館した東京都現代美術館は、2025年3月18日に開館30周年を迎えます。
開館30周年を記念して、1年を通して展覧会や様々なプログラムを展開し、多様化する社会において人々にとっての「美術館」がどのような場であるのか展望し、この先の30年に向けた美術館の可能性をさまざまな取り組みから考えていきます。
1.MOTコレクション展 3月18日(火)開館記念日 観覧無料
3月18日(火)の開館記念日は「MOTコレクション 竹林之七妍/小さな光/開館30周年記念プレ企画 イケムラレイコ マーク・マンダース Rising Light/Frozen Moment」展がどなたも観覧無料になります。
2.開館30周年プレ企画 国際シンポジウム「これからの現代美術館のかたち」
1995年に開館した当館は、今年30周年を迎えます。この30年間、インターネットの普及や価値観の多様化など、社会の変化とともに美術館の役割も問い直され続けています。「現代美術館」として、常に時代の新しい表現とともにある当館でも、従来の美術館のあり方のみにしばられない活動を模索してきました。これからの美術館は、どんな場所になっていくのでしょうか?
本シンポジウムでは、香港、韓国、インドネシア出身の若手キュレーターを招き、美術館の新たな可能性について考えます。今回の登壇者たちは、オルタナティブスペースの運営やアート・コレクティブの活動にも携わるなど、美術館の枠を超え、多様な場で実践を重ねています。「集まる場所」として美術館を再考し、これからの美術館の役割について議論します。
日時・会場:3月22日(土)14:00-16:30 東京都現代美術館 B2F講堂/参加無料/同時通訳付き
登壇者:ユニス・ツァン(M+ アソシエイト・キュレーター/香港)、ユ・ジウォン(リウム美術館 キュレーター/韓国)、レオナルド・バルトロメウス(山口情報芸術センター[YCAM] キュレーター/インドネシア)
企画:権祥海、鳥越麻由、原田美緒(東京都現代美術館 学芸員)
https://mot-art-museum.jp/events/2025/02/20250205204250/index.html
3.新企画MOT Plus【モット・プラス】プロジェクト 始動
パフォーマンスや上映など、従来の展覧会の枠にとどまらない、実験的なプロジェクトを展開する場として、新企画「MOT Plus」プロジェクトを始めます。第一弾は2つのプロジェクトを開催します。
- MOT Plus サウンドウォーク・コレクティヴ & パティ・スミス|コレスポンデンス
4月26日(土)―6月29日(日)
https://mot-art-museum.jp/exhibitions/MOTPlus-correspondences/
- MOT Plus ハン・ネフケンス財団との共同プロジェクト シャハナ・ラジャニ
4月29日(火・祝)―6月29日(日)
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/MOTPlus-HNF2025/
4.企画展「開館30周年記念展」(仮称)
会期:8月23日(土)―11月24日(月・振休)
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/30th-Anniversary/
より多様化するこれからの社会と人々にとっての美術館がどのような場であるのかを展望するプラットフォームとして、国内外の作家による大型展示を軸に多彩なイベントを展開します。展示では、異なる背景をもつ人々の生やアイデンティティ、他者との関係性を形成する制度や規範を多角的な視座から探求する作品群を紹介するとともに、鑑賞者が直接関わることができるワークショップやパフォーマンスなどの実施を通じて、他者と共に在ることの意味を改めて考える創造的機会を提示します。
5.MOTコレクション展「開館30周年記念特別企画」(仮称)
会期:4月29日(火・祝)―通年
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/mot-collection-250429/
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/mot-collection-250802/
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/mot-collection-251225/
「MOTコレクション」展では、会期ごとに様々な切り口を設けて収蔵作品を展示し、現代美術の持つ多様な魅力の発信に努めてきました。このたびは、開館30周年を記念して、現代美術の流れを複数の視点から見直す特別企画を行います。第1期と第2期では、1935年から2025年の90年にわたる美術の輪郭を、10年ごとに区切った9つの部屋を通して描くことを試みます。新規の収蔵作品も多数紹介し、当館のコレクションの歴史を代表作と共に振り返ります。第3期では、収蔵作家とのコラボレーションによる特集展示を織り交ぜて、テーマ的に構成します。