MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYO

2019年3月29日(金)リニューアル・オープン!

 

東京都現代美術館は、諸設備の改修と利便性の向上を図るためおよそ3年にわたる休館を経て、より開かれた美術館を目指し2019年3月29日にリニューアル・オープンを迎えることとなりました。

当館ではリニューアル・オープンを記念して、企画展示室とコレクション展示室において2つの展覧会を企画し、美術館全館で当館コレクションを大規模にご紹介します。リニューアル・オープン初日の3月29日は入場無料とし、 20時まで開館時間を延長します。会期中には、リニューアル・オープン記念イベントも開催します。

今回の改修では経年劣化に伴う設備機器の更新を始め、美術館を隅々まで楽しんで頂くための新たなサインの設置や、木場公園側のアプローチを軸としたパブリックスペースの整備、美術図書室の改装などを行いました。また、レストラン、カフェ&ラウンジには新店舗がオープンし、ミュージアムショップが再オープンします。

 

東京都現代美術館リニューアル・オープン記念展

企画展

百年の編み手たち -流動する日本の近現代美術 -

本展は、1910年代から現在までの百年にわたる日本の美術について、編集的な視点で新旧の表現を捉えて独自の創作を展開した編み手である作家たちの実践として、当館のコレクションを核に再考するものです。

岸田劉生が活躍した大正時代から現在まで、それぞれの時代の「編み手たち」は、その時々の課題と向き合い、「日本の美術のありよう」をめぐって批評的に制作してきました。

本展で試みる日本の近現代美術をめぐる語りは、揺るがぬ史観に基づくものというより、さまざまな要素の選択的な「編集」を通して主体を揺るがせつつ制作を行う作家たちの活動に着目し、その背景を探っていくものです。さらに、時代とともに変化してきた、当館が位置する木場という地域をめぐる創造も紹介します。

日本の近現代美術史のなかに点在する重要な作品群を、当館の3フロアの展示室全体を使って総覧することで、百年にわたる歴史の一側面があきらかになるでしょう。

みどころ

・企画展示室3フロア全てを使って、1910年代から現在までの、当館の実験精神あふれる作品の数々を、現在の創造に繋がる視点で紹介する、初めての機会です。

・日本の近現代の創造を、新旧の多様な表現や技術を編集し、そして社会と創造的な関係を切り結んできた「編み手たち」による試みという側面から再考します。それらからは、ハイブリッドな文化をもつ日本における創造のありようそのものを主題とする、先駆的な制作のあり方が見えてくるでしょう。

・同時代美術の多様なあり方と伴走してきた当館のコレクションの中から、選りすぐりの作品だけでなく、図書室の創作版画誌や特別文庫など戦前からの貴重な資料を紹介します。

出品作家(予定)

靉嘔、会田誠、靉光、秋山祐徳太子、朝倉摂、阿部展也、有島生馬、池田龍雄、石井柏亭、石田尚志、泉太郎、磯辺行久、伊藤存、梅沢和木、梅津庸一、梅原龍三郎、漆原英子、瑛九、大岩オスカール、大竹伸朗、大野俶嵩、岡﨑乾二郎、岡本太郎、小倉遊亀、小沢剛、落合多武、オノ・ヨーコ、オノサトトシノブ、恩地孝四郎、風間サチコ、柏原えつとむ、桂ゆき、加藤泉、加藤太郎、金山明、金氏徹平、鹿子木孟郎、川俣正、河原温、神原泰、岸田劉生、北川民次、北代省三、木村荘八、工藤哲巳、国吉康雄、小泉明郎、河野通勢、小林正人、駒井哲郎、斎藤義重、斎藤与里、篠原有司男、清水登之、白髪一雄、白川昌生、末永史尚、菅木志雄、杉戸洋、杉全直、杉本博司、住谷磐根、諏訪直樹、清宮彬、髙柳恵里、多田美波、辰野登恵子、田中敦子、田中功起、田中千鶴子、千葉正也、椿貞雄、鶴岡政男、手塚愛子、寺田政明、照屋勇賢、東郷青児、堂本尚郎、冨井大裕、豊嶋康子、中澤弘光、中西夏之、中野淳、中ハシ克シゲ、中原實、中村一美、中村宏、奈良美智、名和晃平、野田哲也、浜田知明、深沢索一、福沢一郎、福島秀子、福田美蘭、藤田嗣治、藤牧義夫、舟越桂、ホンマタカシ、前田藤四郎、牧野虎雄、松江泰治、松本竣介、丸山直文、三木富雄、三島喜美代、南川史門、村上隆、村山知義、毛利悠子、元永定正、森千裕、森村泰昌、八木良太、柳幸典、柳瀬正夢、ヤノベケンジ、矢部友衛、山口勝弘、指差し作業員、横尾忠則、横堀角次郎、𠮷田博、吉原治良、Chim↑Pom、O JUNほか

関連イベント

企画担当学芸員によるトーク

日時:3月29日(金)15:00-(途中参加・途中退場可)
集合場所:企画展示室1F入口
企画展示室3Fから1F、そして地下2Fを巡りながら企画展担当学芸員がトークをします。
参加費:3月29日は入場無料

コレクション展

MOTコレクション ただいま/はじめまして

東京都現代美術館では、現在、約5400点の作品を収蔵しています。その範囲は、戦後美術を中心に、近代から現代に至る幅広いジャンルに及んでいます。こうした収蔵作品を紹介する「MOTコレクション」展では、会期ごとに様々な切口を設け、同じ作品であっても常に新たな視点から鑑賞できるよう工夫しており、現代美術の持つ多様な魅力の発信に努めています。

当館では、この3年弱に及ぶ休館中に、約400点の作品が新たに収蔵されました。そこで、リニューアル・オープンを記念した今年度のコレクション展では、新収蔵作品を中心に紹介します。その第一弾では、主に2010年代に制作された作品群に焦点を当てながら、修復後の作品のお披露目なども加え、これまで「MOT コレクション」をご覧いただいた方も、今回初めてご覧になる方も、リニューアルした展示室で作品それぞれの魅力に触れていただければ幸いです。

みどころ

たくさんの「はじめまして」

同時代の美術を専門領域とする当館では、継続的かつリアルタイムな収集が美術館を支える基盤といえます。今回は、休館中に新たにコレクションに加わった作品の中から、主に2010年代に制作された作品を、およそ20作家によるゆるやかな個展形式でご紹介します。さまざまな世代や地域でこの10年間に生まれたフレッシュな作品との出会いをお楽しみください。

「ただいま」の場も作品も

今回は、修復を終えた宮島達男の代表作とともに、ロイ・リキテンスタイン《ヘア・リボンの少女》やアルナルド・ポモドーロ《太陽のジャイロスコープ》など、これまで親しまれてきた作品も展示します。新しい作品とともに、当館ならではの開放的な空間で、懐かしい作品もお待ちしています。来館者の方々それぞれのペースでゆったりとご鑑賞ください。

「ただいまとはじめまして」の屋外彫刻に注目 

アンソニー・カロ、リチャード・ディーコンなどの屋外彫刻作品が修復を経て戻ってきました。これらに、オノ・ヨーコ《クラウド・ピース》が加わります。新たに整備された部分を含む建物の周囲をめぐるスペースを回遊し、屋外のコレクションもご堪能ください。

出品作家(予定)

今井俊介、荻野僚介、奥村雄樹、オノ・ヨーコ、さかぎしよしおう、末永史尚、鈴木昭男、関根直子、五月女哲平、髙田安規子・政子、棚田康司、手塚愛子、寺内曜子、中園孔二、Nadegata Instant Party (中崎透+山城大督+野田智子)、文谷有佳里、南川史門、宮島達男、アンソニー・カロ、リチャード・ディーコン、サイモン・フジワラ、サレ・フセイン、ヂョン・ヨンドゥ、ロイ・リキテンスタイン、マーク・マンダース、マルタ・パン、ソピアップ・ピッチ、アルナルド・ポモドーロほか

関連イベント

MOTコレクションをガイドスタッフとめぐるツアー

ガイドスタッフが、MOTコレクションの作品解説を行います。ガイドスタッフと一緒に楽しく作品を鑑賞してみませんか?

日時:4月6日(土)より6月16日(日)まで毎日14時〜(所要時間は1時間程度)
集合場所:コレクション展示室入口
MOTコレクションのチケットをお求めの上、ご参加ください。途中からのご参加も可能です。

 
 
 
 
 

リニューアルの概要

施設設備の改修

・経年劣化への対応・機能の改善
空調をはじめとする各設備機器の更新、館内の床・壁・天井の全面的な内装の更新とともに、天井の耐震化を行いました。また、照明のLED化などによる環境負荷低減を行いました。
・利用者サービスの向上
展示室内のエレベーター増設、多目的トイレの拡充といったバリアフリーの向上、子育て支援設備の充実、館内外を巡ることができる回遊動線の整備などを行いました。

館内外のサインを一新

目の前に広がる木場公園。その続きのように普段使いをしてもらえる美術館をコンセプトにパブリックスペースを整備しました。各施設やカフェ&ラウンジ、美術図書室などを隅々まで楽しんでいただけるよう、サインと一体的にデザインされた什器を設置し、まちに開かれた美術館を目指します。
サイン什器設計:建築家 長坂常(スキーマ建築計画)
サイン計画:アートディレクター 色部義昭
(株式会社日本デザインセンター色部デザイン研究所)

美術図書室

映像資料が閲覧できる「メディアブース」のほか、お子様も楽しめる美術書を集めたコーナーを拡張した「こどもとしょしつ」も新設しました。

開室時間:10:00-18:00
※3月29日(金)は 20:00 まで開室
閉室日:美術館休館日

ミュージアムショップ、レストラン、カフェ&ラウンジ

ミュージアムショップ
「NADiff contemporary」

現代アート関連書籍をはじめ、多様なアーティスト、クリエイターによるユニークなプロダクトを取り揃えます。現代アートのスピリットを持ち帰ることができる「ここでしか出会えないモノ・コト」を、発見、体験するミュージアムショップです。展覧会図録や MOT オリジナルグッズ他、期間限定でリニューアル・オープン記念トートバッグも販売します。

営業時間:10:00-18:00
※3月29日(金)は 20:00 まで営業
定休日:美術館休館日

レストラン
「100本のスプーン」

ご家族でも楽しめるレストランです。誰もがよく知るメニューを今まで食べたことのない味わいでご提供します。また、お食事をとりながら、アートに触れたり、お客様が作品を描いたり、自分自身が作品になってみたり。コドモからオトナまで美術館での新しい楽しみ方が待っています。

営業時間:11:00-18:00(ラストオーダー 17:00)
※3月29日(金)は 20:00 まで営業(ラストオーダー 19:00)
定休日:美術館休館日
https://100spoons.com/mot

カフェ&ラウンジ
「二階のサンドイッチ」

コーヒーを片手に、ひとり、作品の余韻に浸るのもいい。サンドイッチをつまみながら、ふたりで、企画の意図を解釈するのもいい。デザートをシェアしながら、みんなで、体験や印象を交換するのもよい。定番と日替わりのサンドイッチやオリジナルのドリンクを店内でもテイクアウトでもお楽 しみ頂けます。

営業時間:10:00-18:00 (ラストオーダー 17:30)
※3月29日(金)は 20:00 まで営業(ラストオーダー 19:30)
定休日:美術館休館日
http://www.smiles.co.jp/upstairs

リニューアル・オープン
記念ロゴ

美術館の活動にさらなる「+」(プラス)を、そして皆様により親しみをもっていただける美術館として邁進する思いを込めて、開館当時より使用している当館のロゴのデザイナーである仲條正義氏に、1年間限定で使用するリニューアル・オープン記念ロゴをデザインしていただきました。

当館のロゴはミュージアムという言葉の頭文字であるMを強調し、略称MOT(モット)という言葉からイメージされる積極性や上昇性(「もっともっと・・」)を、Tの文字を+(プラス)にすることで表しています。さらにTは「東京」の頭文字にも由来しています。

交通案内

・東京メトロ半蔵門線・清澄白河駅B2番出口より徒歩9分
・都営地下鉄大江戸線・清澄白河駅A3番出口より徒歩13分
・東京メトロ東西線・木場駅3番出口より徒歩15分、または都営バスで「東京都現代美術館前」下車
・都営地下鉄新宿線・菊川駅A4番出口より徒歩15分、又は都営バスで「東京都現代美術館前」下車
※「木場」「菊川」「錦糸町」「東京」「とうきょうスカイツリー」「押上」「秋葉原」「新橋」「葛西」「豊洲」駅などから都営バスでもお越しになれます。

 

お問い合わせ

東京都現代美術館
〒136-0022 東京都江東区三好4-1-1

TEL: 03-5777-8600
(ハローダイヤル)
8:00-22:00 年中無休

または

TEL: 03-5245-4111
(東京都現代美術館 代表)
平日9:30-18:00