マーク・ロスコ展

展覧会概要

「複雑な思考を単純に表現することを良しとする。」静謐でありながら強さを併せ持つ色面により、深い思索へと沈潜させるロスコ芸術の本質は、画家自身のこの言葉に端的に表現されるでしょう。

革命前のロシアに生まれたマーク・ロスコ(1903-1970)は、1913年家族と共にアメリカへ移住、エール大学在学中に画家を志します。第二次世界大戦が勃発すると、戦火を逃れたヨーロッパの画家たちの影響で、有機的な形態が空間に浮遊するシュルレアリスムの画面を試み、更にマルチフォームと呼ばれる移行期を経て、漸く独自の色面構造による作風に到達します。五十歳を目前にした頃です。その後、1970年に自ら生涯を閉じるまで、およそ20年に亙り実に多彩なヴァリエーションを展開させました。

本展覧会は、ロスコの遺族、ワシントン・ナショナル・ギャラリーの全面協力により、実現する国内で初めての本格的な回顧展となります。《地下鉄の入口》《リリスの儀式》《ハーヴァード壁画》をはじめとする各時代の代表作を通して、ロスコ独自の抽象絵画の成立過程とその展開が明らかにされることでしょう。会期中には、シンポジウムやコンサート等関連企画を予定しています。


展覧会情報

会 期
1996年2月17日(土)〜1996年3月24日(日)
休館日
月曜日
開館時間
10:00〜18:00(金曜日は21:00まで)(入場は閉館の30分前まで)
観覧料
一般700円、児童・生徒350円
主 催
東京都現代美術館/ 東京新聞
後 援
アメリカ大使館
協 力
日本航空
企画協力
インターナショナル・スカルプチャー・センター、ワシントンD.C.

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