ジブリの絵職人 男鹿和雄展
展覧会概要
男鹿和雄(おがかずお 1952年秋田県生まれ)は、アニメーション美術という仕事において、その作品の舞台となる背景画を数多く描き続けてきました。特にスタジオジブリ作品では、「となりのトトロ」(1988年)の美術監督として初めて映画作りに参加。昭和30年代の日本の澄んだ空気を鮮やかな色彩で表現し、かの名作を生み出す重要な役割を担いました。
その後も、リアルに描かれた現代の風景と淡い色彩による記憶の中の風景との対比が興味深い「おもひでぽろぽろ」、狸の棲む里山の四季のうつろいを活写した「平成狸合戦ぽんぽこ」、東北人ならではの感性でエミシの村や太古の森を描いた「もののけ姫」と、多くの作品に美術監督として携わり、そこに描かれる美しい景色は、数多くのシーンを支えてきました。
本展は、スタジオジブリ、および三鷹の森ジブリ美術館の全面協力を得て開催する、本格的な背景美術の展覧会です。これまで資料として保管され関係者以外は観ることができなかった背景画を中心に、作品点数600点以上というかつてない規模で一般公開いたします。
ジブリ作品に携わる以前のテレビシリーズや劇場映画作品までさかのぼるなど、アニメーションの仕事はもちろん、女優 吉永小百合による原爆詩朗読会「第二楽章」シリーズのために書いた挿画など現在に至るまで、"絵職人"男鹿和雄の幅広い活動を一度に観ることができるまたとない機会です。
今夏、東京都現代美術館に集まるあの名シーンの数々。
技術に裏付けられた、「本物」が語りかけるメッセージに、ぜひ心で触れてください。
「となりのトトロ」美術ボード(1988年)
展覧会情報
会 期
2007年7月21日(土)-9月30日(日) *10月1日特別追加開館
休館日
月曜日(ただし、8月13日、9月17日、9月24日は開館)
開館時間
10:00-18:00(入場は閉館の30分前まで)
*9月22日(土)、23日(日)、24日(祝)、9月29日(土)、30日(日)は夜20時まで開館
会場
東京都現代美術館 企画展示室 B2F
観覧料
大人・大学生1,100円 中高生900円 小学生600円 ※小学生以下無料
主 催
財団法人 東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 / 日本テレビ放送網
企画制作協力
スタジオジブリ、三鷹の森ジブリ美術館
後 援
読売新聞東京本社
協 賛
EPSON
協 力
J-WAVE 81.3FM、ブエナ ビスタ ホーム エンタテイメント