クラウドスケープ
展覧会概要
《クラウドスケープ》トランスゾーラー+近藤哲雄
雲が東京都現代美術館のサンクンガーデンに出現します。
雲は空に日々さまざまに形をかえながら浮かび、私たちを楽しませたり、光を遮り雨をもたらしたりします。雲は目にみえる形で地球上の水の循環の一端を担い、「生命の源」である水を海から陸に運んでいるのです。このプロジェクトは雲にふれ、雲をじかに感じ、雲の中を歩く、そんなファンタジーの世界の夢から生まれました。
あらわれては消える雲を常時一定の高さに出現させ、その中を通って雲の上からながめる、あるいはそこで人々と顔を見合わせ話をする。天国、見えないクラウドネットワークの世界の比喩がそこにあります。
雲の中を歩く、ただそれだけのことがどれだけ素晴らしいか体験してください。
この《クラウドスケープ》は2010年の第12回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展にて、マティアス・シューラー(クライメート・エンジニア)と、近藤哲雄(建築家)の協働により実施され、約37万人が体験しました。室内の空気環境を制御し、圧力と温湿度が異なる3つの空気層をつくりだすことで、地上約3mの位置に人工的に雲を発生させる仕組みです。
このことにより、建物内部に雲の下、雲の中、雲の上という3つの異なる気候が出来るため、そこに足を踏み入れる人々は、建物内の階段を歩くことで、あたかも雲の上を歩いているかの錯覚を覚える、全く新しい夢のような感覚を体験することが出来ます。今回は、ソーラーパネル・メーカーのカナディアン・ソーラー・ジャパン株式会社とのコラボレーションにより、会場内に設置されたソーラーパネルでの太陽光電力を使うことで、エコエネルギーで環境にも貢献しています。
展覧会情報
展覧会名
《クラウドスケープ》 トランスゾーラー+近藤哲雄
会 期
2011年12月24日(土) ~ 2012年3月22日(木)
休館日
月曜(1/16-2/3は全館休館)
特別協力
カナディアン・ソーラー・ジャパン株式会社
助 成
Zumtobel、花様年、ホワイトストーン美術館、株式会社シーマ
観覧料
高校生以上200円 / 当日有効の企画展・常設展のチケットでもご覧になれます。