2015年04月25日(土)
他人の時間 ジョナサン・ジョーンズ
他人の時間展、今回ご紹介するのはオーストラリア出身のアーティスト、
ジョナサン・ジョーンズの作品《光落ちるウォール・ウィーヴ》です。
ジョナサン・ジョーンズ《光落ちるウォール・ウィーヴ》2006/2015
展覧会前の準備中の会場にお邪魔して、特別に設営の様子を見させていただきました。
オーストラリア先住民アボリジニの母親から受け継いだ伝統的な網づくりの手法や
儀式的な模様作りに着想を得た本作品を設営するのは4、5名の設営スタッフです。
彼らは、一定の法則に従って壁一面にあけられた穴に黙々と電気コードを通し、
オーストラリア先住民のカヌーをかたどった輪を作ってゆきます。
一定のリズムで繰り返されるこの作業は儀式的であり、
このプロセス事態が作品の一部である様に思えます。
繰り返し編まれた電気コードの先端、床ギリギリに設置された電球はオーストラリア先住民が狩りのために夜カヌーに乗ってかがり火を灯していた風景を想起させるとともに、
テクノロジーの発展が生活様式に与える影響についても思い起こさせます。
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(「他人の時間」展インターン 現王園セヴィン)