コロナ禍の学校連携:その後のエピソード
以前のブログで新型コロナウイルスの影響により、学校団体による美術館への来館が難しくなったことを受け、こども達と出会わなくても出会える方法を新たに考案し、通常と異なる学校連携として実践していることをお伝えしました。それは、自分達の分身を作成し、美術館へ送付してもらい、学芸員がその分身達を連れて展示室内で作品を鑑賞している体で写真を撮影し学校へ返送するというものです。
すでに実施した葛飾区立こすげ小学校、そして港区立青山小学校から、その後のエピソードが届きましたのでご紹介します。
■エピソード1:分身達を校内展示
葛飾区立こすげ小学校では、こども達の分身が美術館で鑑賞している写真と一緒に、分身そのものを校内展示してくれました。他学年のこども達も興味津々で見ているとのこと。そして、この校内展示を見た感想を授業で発表した学年もあったそうです。また、授業を実施した6年生のこども達の何人かは、夏休み中に実際に当館を訪れ、展覧会の感想などを図工担当教員に報告してくれたそうです。
「校内展示の様子」
■エピソード2:本物の自分が行ってきた!
一方、港区立青山小学校では、この授業を実施した3年生の女子児童が、自分の分身と同じ服装でご家族と来館してくれました。しかも分身が撮影された作品の前で同じポーズをとって写真を撮ってくれました。下の写真、下側が分身の写真で、上側が本物の自分です。こうしたことが楽しめるのもこの授業の面白さだと改めて気が付きました。
「自分の分身と同じ服装で来館し撮影」
ここに紹介した2校のその後のエピソードのように、他の学年にも波及することや本当の自分が美術館に行くことで得られるリアルな体験は、美術作品や美術館への興味関心を高め、こども達の学びをさらに深めてくれたのではないでしょうか。
今後もこの分身による鑑賞授業は、他の学校でも実施する予定です。ご関心のある教員の方はお気軽に当館教育普及係までご連絡ください。(G)