コロナ禍の連携授業-出会わないで出会う方法!
新型コロナウイルスの影響により、学校団体による美術館への来館が難しくなったことを受け、こども達と出会わなくても出会える方法を新たに考案しました。主にこれまでのリピート校に提案し実験的に実施しています。
それは、自分達の分身を作成し、美術館へ送付してもらい、学芸員がその分身たちを連れて展示室内で作品を鑑賞している体で写真を撮影し学校へ返送します。
(写真ここまで:港区立青山小学校6年生の分身たちと鑑賞写真)
「葛飾区立こすげ小学校6年生の分身たちの鑑賞写真」
そして、自分の分身が美術館を訪れ作品鑑賞をしている様子の写真から想像し、鑑賞日記を作成するというものです。
「葛飾区立こすげ小学校6年生の鑑賞日記」
これまでに2校(港区立青山小学校、葛飾区立こすげ小学校)で実施しました。うち青山小学校は2年生の時に美術館での鑑賞経験があり、6年生になった今もその時の様子を覚えており鑑賞日記にも表れていました。図工担当の教員からも2年時の素地が活きていると感想をいただきました。
授業を行ったこども達からは、
「美術館に行けなくて残念でしたが行った気分になりました」
「こんな状況なのに楽しめる方法を教えてくれてありがとうございます」
「今度は本物の自分で見に行きたいです」
などの感想をもらいました。
こども達の分身をつれて一人ひとり展示室で写真を撮ることはとても大変ですが、この子はどんな子だろう?どんな作品があうかな?と想像しながら撮影していると、まるで一緒に作品を鑑賞している気持ちになります。
これまでのようにみんなで美術館に来て鑑賞することは、まだかないそうにありませんが、こうした方法で美術館と学校がつながることができます。とはいえ、やはり一日も早くこども達が美術館にやってこられる状況になることを願ってやみません。(G)