2017年04月11日(火)
"多摩地区限定"アーティストの 一日学校訪問(山川冬樹さん)レポート
アーティストの1日学校訪問
"多摩地区限定"アーティストの一日学校訪問、『パフォーマンス』をテーマとした
プログラムは、美術家・ホーメイ歌手の山川冬樹さんによる「感覚をひらく!
身体(からだ)からはじまる表現」です。
実施校は、以下の6校。
町田市立鶴川第三小学校(4、5、6年生281人)
稲城市立平尾小学校(1~6年生582人)
町田市立成瀬中央小学校(1~6年生243人)
東村山市立萩山小学校(1~6年生390人)
町田市立本町田東小学校(1~6年生258人)
東京都立八王子特別支援学校(高等部3年生61人)
授業内容は、
山川さんの表現活動についてのレクチャーを交えながら、
「ホーメイ」や「心臓の鼓動」、「骨伝導」といった、
身体が生み出す音を使った山川さんのパフォーマンスを間近で体験してもらい、
かつ、児童・生徒にも実際に「からだ」を使った表現に挑戦してもらうという流れです。
代表的な授業として、町田市立鶴川第三小学校での様子をご紹介します。
まずは、ご挨拶がわりにホーメイの歌を聞かせる山川さん。
歌といっても複雑な音色の歌声に、毎回こどもたちは
「何これ?」と一瞬戸惑いながらも、山川さんの歌に集中しています。
続いて、山川さんがホーメイを習ったトゥバ共和国を紹介。
そして、「パ」という音を100万円で売ってしまったお話を通じて、
「価値ってなんだろう?」とこどもたちに問いかけます。
感覚をひらく体験として、みんなでホーメイに挑戦してみます。
「オヨヨヨヨ・・・・」と発しながら、その声の中に潜む微かな
川のせせらぎのような音を見つけます。
「良く聴くことが大切です」と山川さん。
ホーメイに挑戦したあとは、
様々なテクノロジーを用いた実演。
電子聴診器を用いて心臓の鼓動を視覚化したり、
音を大きくしたりします。
また、骨伝道マイクで骨の音をひろい、頭をたたいたり、
歯を鳴らして打楽器のようにして演奏します。
こどもたちにも体験してもらい大いに盛り上がりました。
最後は山川さんへの質問コーナー。
「どうしてこうした表現をはじめようと思ったのですか?」
「100万円はまだありますか?」など、
一つ一つの質問に丁寧に答えてくれました。
全ての学校訪問終了後、山川さんからコメントを
いただきましたのでご紹介します。
「どの学校の先生にも『クラスにうまく馴染めない問題を抱えた子が、
目を輝かせながら積極的に参加していて驚いた』と言われたのが印象的だった。
きっとその子は問題を抱えているのではなく、周りと比べてちょっと
変わっているだけなのだ。だからものすごく変わった大人が、
1日だけ『先生』として学校にやって来て、全力で変わったことの
素晴らしさを体現してみせることは、ちょっと変わっていることで周りに
馴染めずに苦しんでいる子からすると、自分の存在が肯定されたと
感じられるのだろう。今回の機会が、こどもたちにとって自分や世界を
肯定するためのきかっけになってくれれば嬉しい。」
山川冬樹
撮影:中島佑輔
(G)
プログラムは、美術家・ホーメイ歌手の山川冬樹さんによる「感覚をひらく!
身体(からだ)からはじまる表現」です。
実施校は、以下の6校。
町田市立鶴川第三小学校(4、5、6年生281人)
稲城市立平尾小学校(1~6年生582人)
町田市立成瀬中央小学校(1~6年生243人)
東村山市立萩山小学校(1~6年生390人)
町田市立本町田東小学校(1~6年生258人)
東京都立八王子特別支援学校(高等部3年生61人)
授業内容は、
山川さんの表現活動についてのレクチャーを交えながら、
「ホーメイ」や「心臓の鼓動」、「骨伝導」といった、
身体が生み出す音を使った山川さんのパフォーマンスを間近で体験してもらい、
かつ、児童・生徒にも実際に「からだ」を使った表現に挑戦してもらうという流れです。
代表的な授業として、町田市立鶴川第三小学校での様子をご紹介します。
まずは、ご挨拶がわりにホーメイの歌を聞かせる山川さん。
歌といっても複雑な音色の歌声に、毎回こどもたちは
「何これ?」と一瞬戸惑いながらも、山川さんの歌に集中しています。
続いて、山川さんがホーメイを習ったトゥバ共和国を紹介。
そして、「パ」という音を100万円で売ってしまったお話を通じて、
「価値ってなんだろう?」とこどもたちに問いかけます。
感覚をひらく体験として、みんなでホーメイに挑戦してみます。
「オヨヨヨヨ・・・・」と発しながら、その声の中に潜む微かな
川のせせらぎのような音を見つけます。
「良く聴くことが大切です」と山川さん。
ホーメイに挑戦したあとは、
様々なテクノロジーを用いた実演。
電子聴診器を用いて心臓の鼓動を視覚化したり、
音を大きくしたりします。
また、骨伝道マイクで骨の音をひろい、頭をたたいたり、
歯を鳴らして打楽器のようにして演奏します。
こどもたちにも体験してもらい大いに盛り上がりました。
最後は山川さんへの質問コーナー。
「どうしてこうした表現をはじめようと思ったのですか?」
「100万円はまだありますか?」など、
一つ一つの質問に丁寧に答えてくれました。
全ての学校訪問終了後、山川さんからコメントを
いただきましたのでご紹介します。
「どの学校の先生にも『クラスにうまく馴染めない問題を抱えた子が、
目を輝かせながら積極的に参加していて驚いた』と言われたのが印象的だった。
きっとその子は問題を抱えているのではなく、周りと比べてちょっと
変わっているだけなのだ。だからものすごく変わった大人が、
1日だけ『先生』として学校にやって来て、全力で変わったことの
素晴らしさを体現してみせることは、ちょっと変わっていることで周りに
馴染めずに苦しんでいる子からすると、自分の存在が肯定されたと
感じられるのだろう。今回の機会が、こどもたちにとって自分や世界を
肯定するためのきかっけになってくれれば嬉しい。」
山川冬樹
撮影:中島佑輔
(G)