2017年03月31日(金)

アーティストの一日学校訪問(淺井裕介さん)レポート その3

アーティストの1日学校訪問

昨年の10月から今年の1月にかけて実施した、
淺井裕介さんによる「アーティストの一日学校訪問」。
その3では、巨大なペン画の授業をご紹介します。

<ペン画>
【1校目】2017年1月20日 大田区立開桜小学校 「点と線の宇宙」

CIMG3406.JPG CIMG3429.JPG
小学6年生85人が一度に参加することになったこの授業。
事前に体育館いっぱいに模造紙ロールを貼り合せて、巨大な画用紙を作りました。
こどもたちはその上に座って、淺井さんの作品説明に聞き入ります。


CIMG3447.JPG CIMG3456.JPG
こどもたちには用意したクレパスやチョークを1つずつ持ってもらいます。
まずは淺井さんが、足元に小さな丸を描いてお手本を見せます。
次に、全員で模造紙の上をぐるぐる歩いてもらい、
淺井さんがストップをかけたら、自分の足元に丸を10粒描きます。


CIMG3476.JPG CIMG3481.JPG
これを繰り返し、紙の上に丸の数が増えていったら、
今度は一方の足を軸にして、手が届く範囲で描けるだけの線を引きます。
実線や点線など、淺井さんの声掛けに合わせて線が変化していきます。
浅井さんが何人かを指名して、その人の後に付いて列になって線を描いたり、
身体を動かすことを楽しみながら、画面を点や線で埋めていきました。


CIMG3506.JPG CIMG3517.JPG
次は、宇宙にただよう生き物をひとりずつ描きます。
といっても、一つひとつが衛星になるように、丸で囲むのを忘れずに。
その後、全体の画面の中に、淺井さんが大きなイヌや、トリや、キツネなどの
動物のシルエットを黒い線でかたち作っていきます。


CIMG3541.JPG CIMG3579.JPG
そのシルエットを、今度はこどもたちが水性マジックで塗りつぶしていきます。
淺井さんの描いた生き物が星座のように浮かび上がる中、
小さな生き物の衛星たちが飛び交う、そんな宇宙の絵が出来上がりました。




【2校目】2017年1月31日 杉並区立大宮小学校 「点と線の宇宙」

CIMG3869.JPG CIMG3873.JPGのサムネイル画像
こちらも6年生の、残り少ない三学期を使った授業で、32人の参加となりました。
淺井さんの自己紹介のあと、早速模造紙の上でウォーミングアップです。
こどもたちが手にしているのは水性ペン。
2本同時にペンを走らせると、虹のように線が展開していきます。


CIMG3873.JPG CIMG3892.JPG
この後、こどもたちに何を描きたいか多数決を取って、
この学校も「宇宙」をテーマに描くことになりました。
淺井さんが描いた「生き物の衛星」をお手本に、
さまざまな生き物が画面に出現していきます。

CIMG3922.JPG CIMG3938.JPG
この授業では、自然発生的に何人かで大きなお花を描いていたり、
地球を生み出していたりしたのが印象的でした。
さらに、浅井さんが画面の中にかたち作った大きな生き物を、
あらかじめ仕込んでいた、箒の先にペンを付けた筆でなぞってみたり、
のびのびと絵を描く姿が見られました。


CIMG3975.JPG CIMG3986.JPG
今度は、最初にみんなで引いた線を活かしながら、
淺井さんの生き物の中を色塗りしていきます。
最後には、紐を付けて体育館のバルコニーから吊るして鑑賞しました。
まるで、大きな舞台装置のようなペン画が出来上がりました。


CIMG4007.JPG IMG_3099.jpg
授業終了後は、大きな生き物のサイズに合わせて、模造紙を切り分けておきました。
事後授業で、周囲にスタンプやスパッタリングで星を増やして、
それぞれ別の作品として完成した宇宙の星座たち。
年度末、行事の多かった体育館に、華を添えてくれたとのことです。
(J.O)

教育普及ブログ