アーティストの一日学校訪問(関根直子さん)レポート その2
当館収蔵作家の関根直子さんによる、
2015年度の「アーティストの一日学校訪問」。
【3校目】2015年12月14日 葛飾区立こすげ小学校 「自分なりの線を探す」
3番目に授業を受けたのは、葛飾区立こすげ小学校4年生の73人です。
作品を鑑賞したのち、何枚かの画用紙を少しずつ重ねて広げた上に、
関根さんが線を描いて見せます。
その線が描かれた画用紙を班ごとに1枚ずつ渡しました。
こどもたちは「画面いっぱいに描く」「いろんな線をみつける」ことを
テーマに自分なりの線を探して、渡された画用紙に鉛筆を走らせました。
こどもたちの様子を観察してみると、
持ち方によって線の描き方を工夫しているのがわかります。
鉛筆を3、4本束ねて持ったり、
濃く塗った箇所に消しゴムで白い線を描いてみたりする子も。
画用紙をつなげて並べてみると、班の数が多いこともあって
今までで一番巨大な"絵画"ができあがりました。
【4校目】2015年12月21日 福生市立福生第三小学校 「負けじと線を膨らます」
4校目は、福生市立福生第三小学校の5年生25人です。
この学校では、関根さんがあらかじめ描いたドローイングが再び登場。
関根さんが描く線は、さまざまな要素を示しながら
紙の上で変化し、増幅していきます。
こどもたちは、その様子を見て負けじと線を膨らませていきました。
どの子も、手やひじが真っ黒になるのをいとわずに、
紙の上に競って手を伸ばしていたのが印象的でした。
いったん立ち上がって、描いた線を少し離れて鑑賞してみます。
関根さんからアドバイスを受けたこどもたちは、
うなずきながら、また紙に線を描き重ねていきます。
最後は、各班の作品を横2列に並べて、全体を見て仕上げていきました。
壇上からの鑑賞タイムでは「この部分が面白いね」「もう少し描きたかった」
などの意見や感想が飛び交いました。(J.O.)
(その3へつづきます)