2015年03月13日(金)

深まることの心地よさ

ミュージアム・スクール
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今日(3月12日)は、墨田区立業平小学校3年生30人が来てくれました。
(先週は別のクラスが来館しています)
この学校は毎年当館を活用してくれる常連校です。

図工担当教員が毎年今年はこんなことをやってみたいと
鑑賞の工夫を提案してくれます。
先の蔵前小学校でも伊藤作品に挑戦したいという提案を
いただき実施しましたが、
こうした教員からの積極的な鑑賞の工夫の提案は、
美術館と学校が連携していく上で非常に重要なことだと思います。

単に美術館に御任せしますという学校が多いのも事実。
しかし、せっかく美術館を活用できるのですから、
いろいろとご提案いただければ、こちらも可能な限り対応いたします。
こどもたちにどのような鑑賞体験を自分のものとして持ち帰り、
学校生活や普段の生活に活かしていくか、
美術館と学校が共に考えて行くことが、大切ではないでしょうか。

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今年の鑑賞では、学芸員と一緒にグループ毎で鑑賞した後、
個人でそれぞれ気になる作品を探しメモをしてまとめ、
再びグループで集まって、学芸員が進行役になり
各自が選んだ作品の前で発表しました。

図工担当教員からは
「みんなで見ることでいろいろな見方ができることがわかり、
深まることの心地よさを感じとり、自分の目でそれを体験し、
お互いの鑑賞を交流する。
自分の伝えたい気持ちと友だちはどうだったのか
知りたい気持ちが交流できたことでさらに満足できていました。」
とのコメントをいただきました。

さらに、
「美術館での鑑賞の体験は、作品や空間、学芸員さんの魅力により
存分に子供の力が引き出されると捉えています。
この引き出された力は子供の成長になります。
学校では更新された姿で日常の活動に生かされていきます。
見ることが充実した授業は表現へのこだわりもふくらみます。
今年の3年生もこれからが楽しみです」
と続きます。

学校と美術館の互いの良さを活かしながら、
美術館での体験が、こどもたちの成長や生きる力を
育む一助となればと思います。(G)

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