2015年03月31日(火)
こどもたちの成長を感じながら
ミュージアム・スクール
![元加賀小ブログ2015.jpg](https://www.mot-art-museum.jp/blog/education/images/%E5%85%83%E5%8A%A0%E8%B3%80%E5%B0%8F%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0%EF%BC%92%EF%BC%90%EF%BC%91%EF%BC%95.jpg)
毎年3年生以上の学年が鑑賞に来てくる江東区立元加賀小学校。
現代美術館のすぐ裏手にあり、美術館にもっとも近い小学校です。
現代美術館には年間150から160校の学校団体活用があり、
その多くが特定の学年を年に一度つれて来てくれるのが定番です。
しかし、元加賀小学校さんのように学年が上がる毎に同じこどもたちが
毎年美術館に来るというのは極めてまれなこと。
継続して来館することで、こどもたちの美術館での振る舞いや鑑賞態度の変化を
こどもたちの成長とともに伺い知ることができます。
二度目以上の来館となる4、5、6年生になると、
昨年見た作品のことも良く覚えていて、
こちらから尋ねなくとも「こんなのがあったよね」
「あれをもう一度見たい」などとリクエストしてきます。
特に5、6年生ともなると、
「今回はどんな作品? 見るぞー!」という意気込みすら感じます。
つまり、自主的かつ積極的に作品と対峙しようという態度が醸成されているのを感じます。
また、美術館でのルール「走らない、触らない、さわがない」に関しても
クラスメート同士で確認しながら行動している様子も見て取れます。
このようになると一緒にまわる我々も、
こどもたちの自主性に寄り添いながらのトークになりますので、
こどもたちのペースにあわせて、じっくりと個々のこどもたちの様子を
俯瞰して見る余裕もでてきます。
美術作品を自ら楽しみ味わう態度はこうして継続することで
養われるのだなとひしひしと感じます。
もちろん、こどもの発言に真摯に耳を傾け、それらをきちんと受け止め、
一緒に楽しみながら見る場を作る、
美術館側の環境設定も重要であることはいうまでもありません。
年に1度、1学年だけをつれて来館してくださる学校ももちろん大歓迎です!
2015年度も、みなさまのご活用をおまちしております(G)