2014年08月18日(月)

高校生ボランティア 夏休みの活動

スクールプログラム
東京都現代美術館では2009年度より、都立高等学校の生徒を対象に、
登録制でボランティアの活動を行っていただいています。
今年度は、49名の方々が登録してくれました。

活動のメインは、なんといっても夏休みです。
今年は、現在開催中の企画展「ミッション[宇宙×芸術]」展と
「ワンダフル ワールド」展の運営補助、
そして美術図書室のポスター整理作業の3つの活動を行いました。
12日間の活動期間で、33名(のべ122名)が参加してくれました。

「ミッション[宇宙×芸術]」展では、中に入ることのできる体験型作品
《スペースダンス・イン・ザ・チューブ》において、
お客様に対するご案内やサポートを行いました。
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大人のボランティアさんたちと一緒に、
「体験してもいいのかな?」と悩んでいる方にお声掛けしたり、
前に進めず四苦八苦しているこどもに優しくアドバイスする姿が
印象的でした。

「ワンダフル ワールド」展では、
船井美佐作品《楽園/境界》や、武藤亜希子作品《水の路》において、
作品を体験してくれるこどもたちへの目配りをお願いしました。
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初めての現場にいきなり就いたうえ、
小さいこどもの予測できない行動に、最初は目を丸くしていた高校生たち。
しかし、慣れてくるにしたがって、スムーズにご案内が出来たり、
こどもたちと一緒になって展示を楽しんでくれたりしました。

美術図書室の活動は、大人気で応募が殺到!
急きょ教育普及棟のスタジオに場所を変え、
図書室が収集している美術展ポスターの整理作業を行いました。
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自分が生まれる前のポスターや、工夫を凝らしたデザインに興味深々の様子。
あっという間に数百枚のポスターが整頓され、大助かりでした。

高校生はそれぞれの活動場所で新たな経験をし、
美術館や美術に対する興味や、人と接することの難しさや面白さを
感じ取ってくれたようです。
参加してくれた生徒の中には
「こどもの頃に現美のワークショップに参加した」という方もいらして、
来年で20周年を迎える館の紡いできた歴史をしみじみと感じました。

高校生ボランティアの活動は、
高校生と美術館をつなぐプログラムのひとつとして、
美術館への理解を深めてもらうとともに、
鑑賞者の裾野を広げることを目的としています。
彼らが引き続き今年度の活動に参加してくれるとともに、
より美術館や美術に興味を持ってくれれば、と願っています。(J.O.)

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