2013年02月08日(金)

かっこいい「緑」をつくろう!

アーティストの1日学校訪問

2月8日(金)、画家の内海聖史さんによる特別授業が、
杉並区立天沼小学校にて4年生を対象に行われました。

授業を行った内海さんは、当館スクール・プログラムの一つ、
「アーティストの一日学校訪問」の、2008年度訪問作家です。
※当時の授業の様子はこちら↓
https://www.mot-art-museum.jp/blog/education/2009/01/post_211/
https://www.mot-art-museum.jp/blog/education/2009/01/post_212/

今回は、校内展に併せて、アーティストによる授業を実施したい
という図工の先生からのリクエストを受け、当館が橋渡し役となりました。
※この場合、授業の実施費用は全て学校でご用意いただいています。

今回の授業のテーマは「色」。
中でも、学校のスクールカラーである「緑」を取り上げました。
絵具を混ぜて自分なりに「かっこいい!」と思う緑色をつくり、
画用紙いっぱいに、ひたすら「塗る」という体験をしてもらおう
という内容です。

こども達は、色のチョイスを自由に試しつつ、自分だけの緑色を
つくり、ハケを使って画面を埋めていきました。(写真左)
一人ひとりに声をかける内海さん。(写真右)
中には、ちょっと茶色っぽくなっちゃった?という子にも、
「その色も、よく見るとちゃんと緑が入ってるよ。」
と、励ましてくれました。

色の塗り方にも、それぞれに工夫が見られ、
たとえば、赤い絵の具を垂らした模様を加える子も。(写真左)
つくった緑色が、より生かされる色づかいですね。
塗り終わった画用紙は、ドライヤーですぐに乾かします。(写真右)
この作業は、保護者の皆さんも大勢手伝ってくださいました。

こうして、授業の終わりには一人あたり4枚、
全員分で約240通りの「緑」が生み出されました。
そして…
皆の画用紙をつなぎ合わせ、吹き抜けの上階から吊るすと、
巨大な色面が姿を現しました!

また、最後にはサプライズが。
校内の和室のふすまを開けると…

なんと、そこには内海さんの作品が展示されていました。
この授業のために、はるばるアトリエから作品を搬入して
くださったのです。
思わず、ため息のような感嘆の声が上がりました。
大きな作品を、じっくり間近で見ているうちに、
日々、こつこつと画面に挑み続ける内海さんのパワーを、
皆ひしひしと感じとっているようでした。

ふだんは何気なく使っている「色」について、
あらためて意識を向ける機会となったとともに、
アーティストの作品にも直に接することができ、
非常に思い出に残る特別授業となったのではないでしょうか。
(G.I.)

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