感覚をひらいて、親子で美術館体験
1月26日(土)、4~6歳のお子さんとその保護者を対象とした
「ひよこツアー」を実施しました。
毎回、大人気のこのツアー。今回も定員の20倍を超える
お申し込みをいただきました。
今回は、ふしぎな音があふれる「アートと音楽」展を舞台に、
感覚をひらくこと(特に聞くこと)を意識しつつ鑑賞することで、
より楽しみが広がることを体験していただくツアーとしました。
まずは、ツアーの前に、身体を使った2つの鑑賞アクション:
①耳に手をあてる(だけ!)の、名付けて「ぞうの耳」(写真左)と、
②目をとじて歩く(写真右)を皆で練習!
その後、2グループに分かれ展示室へと出発しました。
展示室では、安全確保のために、基本的に親子で手をつなぎながら移動してもらいました。
色々な作品の場所で、出発前に練習した鑑賞アクション「ぞうの耳」をやってみたり(写真左)
ときには、お父さんの抱っこで鑑賞!(写真右)
フロリアン・ヘッカーの作品では、
部屋の中の3つのスピーカーから流れてくる音を、
ペアの片方が目をとじ、もう片方が手を引いて
歩きながら聞く、という鑑賞にも挑戦してもらいました。
参加者の皆さんは、目をあけている時よりも、
より音の変化が感じられているようでした。
今回は特別に、展覧会担当者による作品の実演も。(写真左)
八木良太の作品では、冷蔵庫の中から取り出した氷のレコードの音を、
実際にレコードプレイヤーで聞かせてもらいました。一同、興味津々!
また、氷のレコードには、実際に触らせてもらいました。(写真右)
肌で触れる氷の冷たさが、より実感をともなった作品との出会いと
なっていたようです。
そして、ツアーの最後にはさらなるお楽しみも。
エントランスの特別展示、ビートたけし×ヤノベケンジの作品、
《ANGER from the Bottom》を皆で鑑賞しました。
轟音とともに古井戸から現れる、大迫力の作品に圧倒され、
思わず口が開いてしまう皆さん。
(中にはたまらず泣き出してしまうお子さんも…)
ダイナミックな作品が、強烈な印象を残していたようでした。
今回のツアーを通して、感覚を刺激しつつ親子で楽しむ鑑賞のスタイルを
提案できたのではないかと思います。
このツアーをきっかけに、これからもどんどん色々な美術館に出かけて
行ってくださいね。
(G.I.)