2012年12月20日(木)
ポーズのヒミツ!?
ミュージアム・スクール

冬の青空が広がる中、貸切バスでやって来たのは、
江東区立有明小学校の皆さん。
5年生と6年生の2学年合同、62名での来館です。
MOTコレクション(常設展)を前半はグループで、
後半は各自で自由に鑑賞してもらいました。
上の写真の作品は、東郷青児の《夜の砂紋》。
この作品に描かれている人物は、よく見ると、
とてもふしぎなポーズをしています。
ある5年生のグループでは、このポーズを
身体で再現することに挑戦してもらいました。
実際にやってみると、「腕が3本ある!」
一人では真似ができないことがわかります。
「こっちは左手で、こっちは右手で…」と、
試行錯誤の末、最終的には2人組や3人組になって、
なんとか再現することができました。
その後、自由鑑賞になっても絵の前に残って、
より完成度の高い再現を追究するこども達の姿が。
(写真左側が5年生。右側は通りすがりの6年生)
自分達で画面の分析を進め、手の細かい角度や、
胴体も上下さかさまになっている部分があるなど、
画家が絵の中に仕組んだモデルのポーズのヒミツを、
次々と解き明かしていました。
そして通りかかった6年生も巻き込んでのポーズ大会に。
身体をつかった鑑賞が、思わぬ盛り上がりを見せました。
すっかり一枚の絵に魅せられてしまった皆さん。
題名を忘れないように、呪文のように繰り返し唱えながら
帰っていく姿が、なんとも微笑ましかったです。
美術館にはたくさんの作品が展示されていますが、その中の
一つでも、こうした特別な作品との出会いをしていただけると、
こちらもとても嬉しいです。
(G.I)