2011年07月26日(火)
捨てないで~!
ミュージアム・スクール
今日来館してくれたのは、橘学苑高等学校デザイン
美術コースの3年生のみなさんです。
普段から美術史や作家研究の授業を受けていて、
進路も美術に関係する方向を考えているだけあって、
作品を見るまなざしは真剣。
まずは4グループに分かれ、常設展示室からスタート。
写真は大竹伸朗さんの作品《ゴミ男》を鑑賞している場面。
この作品には、大竹さんが集めた様々な素材が貼り付けられて
いるのですが、その一つひとつが大竹さんにとっては作品の
大切な要素です。
ここでは、大竹さん自身が書いたエッセーから、
彼が大学生だったころお母さんに作品をゴミ扱いされて
捨てられてしまった、というエピソードを紹介しました。
学生のみなさんは自分たちも作品をつくる身として、
大学生時代の大竹さんの複雑な気持ちを想像しながら
作品を鑑賞している様子でした。
自由時間では、それぞれが興味のある作品をじっくり鑑賞。
あまりに夢中になりすぎて集合時間にちょっぴり遅れてしまった
学生もいたほど。
今回は高校生という年齢に合わせて、トークにも作家が学生の
頃の話を織り交ぜながら鑑賞しましたが、現代美術は、
作家が生きていることが多いので、身近なエピソードが聞ける、
時には作家本人の話を聞く機会があるのも魅力だと思います。
また、美術館に来て気になる作品に出合ったら、
作品をつくった人のこと、その人の他の作品等にも
興味を持ってみるのも鑑賞方法の一つ。
一つの作品からいろんなことに興味を広げていくと、
自分の世界もどんどん広がっていきますよ。(インターンR.S)