2008年05月16日(金)

鑑賞スタイルはそれぞれ―金曽木小学校

ミュージアム・スクール
金曾木ブログ写真.JPG

5月晴れのよい天気の今日。
台東区立金曽木小学校が
常設展示の見学に来てくれました。

岡本太郎の《明日の神話》が美術館で見られるのは
あと一か月ちょっと。
学芸員の解説にも力が入ります。

それにしても30メートルのこの壁画。
こどもたちはその大きさにまず圧倒されます。
今日も「えーっ」と歓声が上がりました。
自分よりもずっと大きな絵。
全体像を把握するのも容易ではありません。
どこに何が描いてあるのか、
端から端まで目を凝らして、集中して確認していく。
それには時間がかかる大作です。

ひととおり見終わった後、
「もし音があるとしたらどんな音が聞こえると思う?」
と聞くと、
「すごく大きな音がしていると思う。」
「火がシューシューと燃える音がする。」
「悲鳴も聞こえる」。

子供たちの頭の中には、
この絵の光景がリアルに立ち上がり、
まるで映画のように音や動きまでもが
付いていたのかもしれません。

さてこの写真。
《明日の神話》の前で、ポーズを取っている2人に
注目してください。
絵の中の人物とそっくりのポーズをしているのが
わかるでしょうか?

頭だけでなく、身体全体を使ってなぞってみると、
登場人物の気分になれるのかもしれません。
もしかするとただ見ているだけよりもずっと
絵との距離が縮まるのかも?

小学生が生み出したこの鑑賞スタイル。
みなさんもぜひ一度、お試しください。(C.M.)

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