2007年11月16日(金)

六本木高等学校への出前授業

スクールプログラム
今日は東京都立六本木高等学校に
出前授業に行きました。

アーティストを連れていく、
“アーティストの一日学校訪問”は
毎年普通に実施しているのですが、
今回のように私たち学芸員だけが学校に出向き、
講師になるのはじつは特別なケースなのです。

さて今回のレクチャーは美術の授業のためではありません。
2003年度より高校に導入された「産業社会と人間」という、
“自分が生きている社会について理解し、
さらに将来の生き方や進路について考える”科目のためなのです。

美術館の人間が、この科目で何を話すべきか・・難しいところですが、
今回は常設展示室で公開されている《明日の神話》と
作家岡本太郎自身について
取り上げることにしました。

20世紀の混乱の時代を全力で駆け抜けた巨人、岡本太郎。
そして、戦後の復興期の最中に描かれ、その後40年近くたって
再発見された幻の壁画《明日の神話》。

日本社会の移り変わりや、日本という国の役割、
そして岡本太郎という勇気ある生き方について、
90分のレクチャーを行いました。

《明日の神話》の公開は来年4月まで。
今回のレクチャーをきっかけにして、
若い生徒のみなさんにもどんどん美術館に
足を運んでいただきたいですね。
何と言っても、この作品の迫力は言葉を超えていますので。
(C.M.)

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